2010年10月13日水曜日

三菱地所の11年3月期連結営業利益は1560億円

 [東京 30日 ロイター] 三菱地所<8802.T>は30日、2011年3月期の連結営業利益が前年比4.7%増の1560億円になるとの見通しを発表した。トムソン?ロイター?エスティメーツによる主要アナリスト20人の予測平均値1466億円を上回った。
 11年3月期について三菱地所は、主力のビル事業、住宅事業ともに10年3月期比で減収を見込む。しかし、住宅事業については、実需層の市況回復が確実なものになったとみているほか、10年3月期に計上した棚卸し資産の評価減を11年3月期には計上しないことから、営業利益ベースで黒字に転じる見込み。
 同社は住宅市況について、高額物件の回復はまだみられないが、5000万円前後ではかなり回復したとの認識を示した。
 一方、2010年3月末のオフィスビル空室率の予想値は、従来予想の3.2%より高い3.4%で着地した。11年3月期の空室率は、3.7%に悪化するとの見通しを示した。
 オフィスの空室率について清沢光司?広報部長は、新規需要は強いというところまでに至っておらず「回復ペースがあっても緩やかにしか回復しないとみている」と述べた。
 不動産市況は全体として改善の兆しがみられない。三鬼商事によると、東京ビジネス地区(千代田、中央、港、新宿、渋谷の5区)の3月末の大型オフィスビル(1フロア330平方メートル以上)空室率は8.75%に悪化した。都心5区で大型新築ビルの完成が相次ぎ、需給が緩んだことが主因となっている。
 同日発表した10年3月期の営業利益は、新規稼働した丸の内パークビルの効果やテナント誘致の好調が功を奏し、前年比7.5%増の1489億円になった。トムソン?ロイター?エスティメーツによる主要アナリスト20人の予測平均値は1444億円。同社は3月25日に業績予想の修正を開示しており、サプライズはない。
 (ロイターニュース 江本 恵美)

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引用元:住宅 | 柏市

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